【終活コラム】「おひとり様終活」に備える~「見守り契約」とは?~

見守り行政書士

はじめに

将来ひとりで暮らす自分が、もし判断能力が低くなったらどうしよう…」そんな不安を感じていませんか? 特に親族が近くにいない・ひとり暮らしをしている方にとって、“自分の将来を安心して任せられる仕組み”を知ることは、早めの備えとして非常に重要です。
本記事では、そんな「おひとり様終活」をテーマに、今注目されている契約のひとつ、 見守り契約 について、わかりやすくまとめました。


1.「見守り契約」とは?

「見守り契約」とは、専門家(司法書士・行政書士など)や信頼できる第三者と、定期的な連絡や訪問を含む契約を結び、ご自身の生活状況や健康状態を確認・見守ってもらう仕組みです。
具体的には以下のような内容が含まれます:

  • 電話・メール・訪問での安否確認・生活状況の把握。
  • 必要に応じて、生活・医療・契約手続きなどの相談サポート。
  • 将来に備え、判断能力が低下したときに備えるためのタイミングを一緒に確認する。

つまり、「今は元気だけれど、ひとりで暮らしている」「近くに頼れる人が少ない」という方が、自分の将来を安心しておくための“見守りのパートナー”を定めておく契約、と言えます。


2.「おひとり様終活」と「見守り契約」の関係

「おひとり様終活」という言葉があります。これは配偶者や子ども・近親者がいない、あるいは頼りにしづらい状況にある“ひとり暮らし世代”が、自分だけで将来の準備を行うことを指します。
「見守り契約」は、この「おひとり様終活」において、特に有効な選択肢となります。

  • 身寄りが少ないと、判断能力が衰えたときの手続きや支援が滞りがち。見守り契約を結んでおけば、そのタイミングを見逃しにくくなります。
  • 誰かが定期的に連絡・面会をしてくれることで、詐欺・悪徳商法の被害の予防にもつながります。
  • 「専門家と信頼関係を早めに築く」ことで、将来、別の契約(例えば任意後見契約など)にスムーズにつなげることができます。

こうした意味から、ひとり暮らしの方や近くに頼れる親族が少ない方こそ、「見守り契約」を検討する価値があります。


3.「見守り契約」のメリット&注意点

メリット

  • 判断能力が落ちたときに備えて、適切な「契約開始タイミング」を逃しにくくなる。
  • 安否確認や生活状況の把握を定期的に行うことで、ひとり暮らしの安心感が高まる。
  • 将来、別の契約(たとえば 任意後見契約)とあわせて活用することで、より包括的な備えができる。

注意点

  • 見守り契約はあくまで“見守る”契約であって、財産管理や手続き代行を行う契約ではありません。どこまでの範囲を契約に含めるか、内容を明確にしておく必要があります。
  • 契約を結んだだけで安心、ではなく、定期的にきちんと「連絡・訪問」が行われることが重要です。契約時に頻度・方法を相談しておきましょう。
  • 信頼できる受任者(見守る側)を選ぶこと。特におひとり様の場合、受任者との信頼関係が将来の安心につながります。

4.実際に契約する際のポイント

  1. 契約内容の確認
     どのくらいの頻度で、どのような手段(電話/訪問)で見守りを行うか。
     例:月1回訪問+月2回電話、など。
  2. 契約のタイミング
     判断能力が十分にあるうちに締結することが望ましいです。将来に備え、「元気なうちに」契約を検討しましょう。
  3. 受任者選び
     専門家(行政書士・司法書士)に依頼するケースが多く、将来の契約開始(例:任意後見契約)につながるメリットもあります。
  4. 併用契約の検討
     見守り契約単独でも良いですが、例えば任意後見契約・死後事務委任契約などと併用することで、より安心の範囲が広がります。
  5. 費用・契約の終了条件
     契約書作成費用や見守り契約終了のタイミング(任意後見開始時・死亡時など)について、あらかじめ確認しておきましょう。

5.まとめ

「おひとり様終活」という視点から、自分一人でも安心して暮らすための備えとして、「見守り契約」は非常に有効な選択肢です。
ひとりだからこそ、「信頼できる誰かと定期的につながっておく」「将来に向けた手続きを早めに備えておく」ことが、安心な毎日につながります。
あなた自身の暮らしや気持ちに合った契約内容を、専門家とともに丁寧に検討してみてください。


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※本解説は一般的な制度・契約の概要を紹介したものです。個別の事情によって適用できる内容・契約条件は異なりますので、詳しくは専門家にご確認ください。

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